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さぁ、ついに後半戦の核心部に突入だ。ここから先、宝塚までの13キロの道のりは非常に過酷だ。これまで11時間以上歩いている。その体に鞭打って急で狭くて滑りやすい、一言でいうと「悪路」な下りを進んでいく。今回の縦走では摩耶山の登り、宝塚への下りを最も重視していた。でもってここからの下りは蟹工船的に「地獄さ行くだで」な下り坂だ。最終チェックポイントを出発し車道を少し歩いて宝塚への山道へと突入する。辺りはもう暗くなっている。ボランティアの人が「そろそろライトをつけてくださいね」と声をかけていると一人のおっちゃんが「ライト持ってない」とか言ってるではないか。なんと全縦を(つーか山を)ナメたおっちゃんなんだ。ボランティアの人も困惑しながら「もうすぐ真っ暗になりますよ」と言っている。それでもおっちゃんは下り始めた。僕の前を。僕の前を僕のライトに照らされながら歩いている。完全に僕のライトの明かりにのっかって歩いている。なんなんだこのおやじは!!!ライトを持ってきてないことにも開いた口がふさがらないがこの行動にもこのびっくりだ。人のライトで下るなんて厚かましいにも程があるぞ。こんなことするならせめて一言あればこっちの気持ちも少しは治まるけど黙ってこれはないだろ。こんなオヤジに付きまとわれるのはまっぴらごめんなので10分足らずでこのおやじを追い越した。追い越しざまにオヤジは「えっ??」とかいってたけどそんなの知ったことか。後ろにはまだ何百人と人はいるんだからその中で誰か優しい人にでも助けてもらいな。
真っ暗のなかを一人歩く。この辺まで来るとふとした瞬間に一人旅になる時間がままある。しばらく歩くと先行者の集団に追い付いた。その後も一人旅と集団歩きを繰り返し大平山までやってきた。ここから少しだけアスファルトの車道歩きだ。いつもならここまで来るとバテバテでへたり込んでいた。しかし今回は休むことなく歩き続ける。再び山道に入り大谷乗越で車道をわたりさらに東六甲縦走路を宝塚へと進んだ。
5分ほどまったりして再び歩き出す。記念碑台まで来て車道を外れてゴルフ場方面へ。この辺まで来るとだいぶ疲れがたまってきた。後ろから来る人に追い越されることが多くなりそのまま引き離されていく。ガーデンテラスには着いたのは16時過ぎ。エネルギー補給で10分ほど休憩。再び歩き出し極楽茶屋までやってきた。ほとんどの人はここから再び車道を歩く。しかし僕は行列から外れ一人山道へと入っていく。みんな車道を歩くけど本来の全縦コースを進む方がクネクネ曲がりくねった車道を歩くよりも一直線に進めて距離が短い。みんなアップダウンを嫌って車道を歩くんだろうけど実際、全縦コースを歩くと自分がショートカットしてるのがよくわかる。去年は次官が遅かったので真っ暗の中、一人で歩くのが怖かったけど今年は夕闇は迫ってきているもののまだ明るさが残っている分気持ち的にも楽だ。トンネルをくぐり最後のチェックポイントに着いたのは17時。去年よりも1時間以上早い。ここででも最後の決戦に備えエネルギー補給。そして最後の一本となったパワージェルを投入。最後の一本は梅味。これが一番飲みやすかった。次買うときはこの梅味かメイタンのサイクルチャージにしとこう。
市ヶ原を出発して今回最も重視している摩耶山への登りに挑む。これまで過去3回、ここの登りにやられ続けてきた。今回はへばることなく登りきると心に決め登り始めた。先へ進みにつれてへばった人々が座り込んでいる。わかる!!わかるよ!!!ここの登りはとってもしんどい。7時間くらい登っては下るという行程を繰り返した後にこの登りだ。そりゃしんどい。今、このときのGPSの軌跡をカシミールにおとして標高差のグラフを見てみた。市ヶ原から摩耶山頂まで標高差は約460メートル。それまでの菊水山、鍋蓋山を右ストレート、左ストレートとするとこの摩耶山はとどめのアッパーという感じだ。しかし僕は負けずに登り続ける。僕の歩くすぐ脇にはしゃがみこんでる人だけでなく疲れ果てて仰向けで寝てる人もいる。去年までは僕もそのうちの一人だった。しかし今年は違う。「絶対止まらんぞ!!」の決意のもと歩き続けているとGPSの画面に「摩耶山」の文字が見えてきた。もうひと踏ん張りだ。そして14:03分、摩耶山山頂の掬星台のチェックポイントに到着した。いや~やったったぜ。摩耶山制覇って感じだ。チェックポイントでハンコを押してもらった後は毎年恒例のホットレモンを頂く。ここはオアシスって感じだなぁ。ここで大きく休憩をとりアミノバイタル、ソイジョイ、秘密兵器のポテトチップスを投入。さらにはここで本日2本目のスーパーヴァームも投入。正直ここでスーパーヴァームを飲んでもあんまり意味はないのかも知れんけどまぁ景気づけってやつだ。そして仕上げに本日2本目のパワージェルも投入。今度はレモンライム味だ。一本目で免疫がついたのか今回は前ほど「まずっ!!!」とは思わなかった。味が違うからか??ただ塩分の味は強く感じた。まったりと休憩していると周りの人たちの会話がよく聞こえてくる。「きつかったなぁ~。でもこっからは下りや。」とか「ここら辺がちょうど真ん中あたりや。でもこれまでみたいな登りはないからあとは下るだけや」とかいう会話が耳に入るたびに「いや~それはちょっと違うなぁ」と心の中で思っていた。僕も初めて参加した時にはそういう風に思っていた・・・つーか思いたかった。これ以上しんどい登りは勘弁だって思っていたからだ。でもそんな気持ちでこれから先へ進むと何十分か後に心が折れそうになっちゃうんだなぁ、これが。これから先はこれまでのような派手な登りはないけど細かいアップダウンを繰り返しこなさないといけない。六甲山で一番高い場所はここではない。さらに東へ進んだところの最高峰が最高地点だ。そう考えるとここから下り基調になるはずはなくアップダウンを繰り返しながらジワリジワリと標高を上げていかなきゃいけない。本格的な下りは最終チェックポイントを通過して東六甲縦走路に入ってからだ。そこだって全然楽な下りではなくはっきり言って悪路だ。足元は滑りやすい砂礫のところがあったり段差がでかくて膝への負担が非常に大きい。体力があるうちならまだしも終盤に差し掛かりかなり疲労した状態でのこの下りはかなりきつい。それに下り一辺倒ではなく要所要所でジャブ的に登りも混ざってくる。だからここで気を抜いちゃダメなんだよね。そんな感じで周りの人の会話を聞きながら自分の心を引き締めた。
びっくりするくらいの衝撃が僕の歯を襲った。氷点下10度の中でそのパワーバーはコンクリートのごとくカチンコチンに固まっていた。びっくりしすぎていつもはそんなことしないのに歯型の付いたパワーバーを思わず地面へ叩きつけてしまった。我ながらまるで三振して逆ギレてバットを叩きつける外国人選手みたいだった。そんな思い出があるので今回もパワーバーの「バー」の方は買わなかった。てゆーかこんな味ならDEPOとかその辺のスポーツ屋に行ってサイクルチャージ買っときゃよかったと後悔した。
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