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2008年12月23日
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DSCF6262.JPGさぁ、ついに後半戦の核心部に突入だ。ここから先、宝塚までの13キロの道のりは非常に過酷だ。これまで11時間以上歩いている。その体に鞭打って急で狭くて滑りやすい、一言でいうと「悪路」な下りを進んでいく。今回の縦走では摩耶山の登り、宝塚への下りを最も重視していた。でもってここからの下りは蟹工船的に「地獄さ行くだで」な下り坂だ。最終チェックポイントを出発し車道を少し歩いて宝塚への山道へと突入する。辺りはもう暗くなっている。ボランティアの人が「そろそろライトをつけてくださいね」と声をかけていると一人のおっちゃんが「ライト持ってない」とか言ってるではないか。なんと全縦を(つーか山を)ナメたおっちゃんなんだ。ボランティアの人も困惑しながら「もうすぐ真っ暗になりますよ」と言っている。それでもおっちゃんは下り始めた。僕の前を。僕の前を僕のライトに照らされながら歩いている。完全に僕のライトの明かりにのっかって歩いている。なんなんだこのおやじは!!!ライトを持ってきてないことにも開いた口がふさがらないがこの行動にもこのびっくりだ。人のライトで下るなんて厚かましいにも程があるぞ。こんなことするならせめて一言あればこっちの気持ちも少しは治まるけど黙ってこれはないだろ。こんなオヤジに付きまとわれるのはまっぴらごめんなので10分足らずでこのおやじを追い越した。追い越しざまにオヤジは「えっ??」とかいってたけどそんなの知ったことか。後ろにはまだ何百人と人はいるんだからその中で誰か優しい人にでも助けてもらいな。
真っ暗のなかを一人歩く。この辺まで来るとふとした瞬間に一人旅になる時間がままある。しばらく歩くと先行者の集団に追い付いた。その後も一人旅と集団歩きを繰り返し大平山までやってきた。ここから少しだけアスファルトの車道歩きだ。いつもならここまで来るとバテバテでへたり込んでいた。しかし今回は休むことなく歩き続ける。再び山道に入り大谷乗越で車道をわたりさらに東六甲縦走路を宝塚へと進んだ。

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20分ほどの休憩を終えて再び全縦に戻る。今回の全縦も後半戦に突入だ。しかし体が非常に重い。休憩の間に体が完全に冷えてしまった。そういや去年もそうだったなぁ。動き始めは体がずしーんと重くてとってもしんどかった。長時間休む時には一枚着こんで体を冷やさないようにしなければ。こりゃ来年に向けての改善点だ。動き始めは重かった体も温まると元通りになった。三国池、丁字ケ辻を経て六甲山郵便局に到着。ここで甘酒の振る舞いを受ける。これまで甘酒っちゅうもんを飲んだことがなくて飲まず嫌いだったけど去年初めてここで飲んだらとっても美味しかった。摩耶山を出てから一時間ほどしかたってないけど甘酒片手に一休み。気温も低いし疲労も出てる。そんな状況なのでこの温かい甘酒は心にも体にも染み入るなぁ。ありがたいことだ。
5分ほどまったりして再び歩き出す。記念碑台まで来て車道を外れてゴルフ場方面へ。この辺まで来るとだいぶ疲れがたまってきた。後ろから来る人に追い越されることが多くなりそのまま引き離されていく。ガーデンテラスには着いたのは16時過ぎ。エネルギー補給で10分ほど休憩。再び歩き出し極楽茶屋までやってきた。ほとんどの人はここから再び車道を歩く。しかし僕は行列から外れ一人山道へと入っていく。みんな車道を歩くけど本来の全縦コースを進む方がクネクネ曲がりくねった車道を歩くよりも一直線に進めて距離が短い。みんなアップダウンを嫌って車道を歩くんだろうけど実際、全縦コースを歩くと自分がショートカットしてるのがよくわかる。去年は次官が遅かったので真っ暗の中、一人で歩くのが怖かったけど今年は夕闇は迫ってきているもののまだ明るさが残っている分DSCF6260.JPG気持ち的にも楽だ。トンネルをくぐり最後のチェックポイントに着いたのは17時。去年よりも1時間以上早い。ここででも最後の決戦に備えエネルギー補給。そして最後の一本となったパワージェルを投入。最後の一本は梅味。これが一番飲みやすかった。次買うときはこの梅味かメイタンのサイクルチャージにしとこう。

市ヶ原を出発して今回最も重視している摩耶山への登りに挑む。これまで過去3回、ここの登りにやられ続けてきた。今回はへばることなく登りきると心に決め登り始めた。先へ進みにつれてへばった人々が座り込んでいる。わかる!!わかるよ!!!ここの登りはとってもしんどい。7時間くらい登っては下るという行程を繰り返した後にこのfc735066.jpeg登りだ。そりゃしんどい。今、このときのGPSの軌跡をカシミールにおとして標高差のグラフを見てみた。市ヶ原から摩耶山頂まで標高差は約460メートル。それまでの菊水山、鍋蓋山を右ストレート、左ストレートとするとこの摩耶山はとどめのアッパーという感じだ。しかし僕は負けずに登り続ける。僕の歩くすぐ脇にはしゃがみこんでる人だけでなく疲れ果てて仰向けで寝てる人もいる。去年までは僕もそのうちの一人だった。しかし今年は違う。「絶対止まらんぞ!!」の決意のもと歩き続けているとGPSの画面に「摩耶山」の文字が見えてきた。もうひと踏ん張りだ。そして14:03分、摩耶山山頂の掬星台のチェックポイントに到着した。いや~やったったぜ。摩耶山制覇って感じだ。チェックポイントでハンコを押してもらった後は毎年恒例のホットレモンを頂く。ここはオアシスって感じだなぁ。ここで大きく休憩をとりアミノバイタル、ソイジョイ、秘密兵器のポテトチップスを投入。さらにはここで本日2本目のスーパーヴァームも投入。正直ここでスーパーヴァームを飲んでもあんまり意味はないのかも知れんけどまぁ景気づけってやつだ。そして仕上げに本日2本目のパワージェルも投入。今度はレモンライム味だ。一本目で免疫がついたのか今回は前ほど「まずっ!!!」とは思わなかった。味が違うからか??ただ塩分の味は強く感じた。まったりと休憩していると周りの人たちの会話がよく聞こえてくる。「きつかったなぁ~。でもこっからは下りや。」とか「ここら辺がちょうど真ん中あたりや。でもこれまでみたいな登りはないからあとは下るだけや」とかいう会話が耳に入るたびに「いや~それはちょっと違うなぁ」と心の中で思っていた。僕も初めて参加した時にはそういう風に思っていた・・・つーか思いたかった。これ以上しんどい登りは勘弁だって思っていたからだ。でもそんな気持ちでこれから先へ進むと何十分か後に心が折れそうになっちゃうんだなぁ、これが。これから先はこれまでのような派手な登りはないけど細かいアップダウンを繰り返しこなさないといけない。六甲山で一番高い場所はここではない。さらに東へ進んだところの最高峰が最高地点だ。そう考えるとここから下り基調になるはずはなくアップダウンを繰り返しながらジワリジワリと標高を上げていかなきゃいけない。本格的な下りは最終チェックポイントを通過して東六甲縦走路に入ってからだ。そこだって全然楽な下りではなくはっきり言って悪路だ。足元は滑りやすい砂礫のところがあったり段差がでかくて膝への負担が非常に大きい。体力があるうちならまだしも終盤に差し掛かりかなり疲労した状態でのこの下りはかなりきつい。それに下り一辺倒ではなく要所要所でジャブ的に登りも混ざってくる。だからここで気を抜いちゃダメなんだよね。そんな感じで周りの人の会話を聞きながら自分の心を引き締めた。

11時。予定通り市ヶ原を目指し菊水山を出発する。今まで稼いだ標高を一気に下っていく。下るだけ下ったらこの後は鍋蓋山へ登り返さねばならない。全縦の中で一番悩ましい区間である。ところで今回の全縦にはガーミンのGPS、e-trex のVENTUREを引き連れて来ている。ルートも自分で作成してVENTUREに落としてきたんだけど(つーか直線で結ぶ簡単なもんしか表示できないが)これがわかりやすくて非常に良い。地図だと「今いるところはだいたいこの辺」って感じだけどGPSだとビジュアル的に目で確認できるのでとってもよい。しかも前任の「GEKO」のようにちょっと樹林に入るとロストしてしまうといったようなことが一切ない。さすが好感度チップ搭載機。非常に優秀だ。菊水山から下るところまで下って天王吊橋を渡り鍋蓋山への登り返しにとりかかる。バテて休憩してる人達もちらほら見えるけど僕は休まず歩き続ける。鍋蓋山を通過しお次は大龍時へ向け下り始める。僕はもう四回目だからこの辺のところは心得てるけどそうじゃない人は精神的にきついだろうなぁ。せっかくひーひー言いながら登ったのにまたすぐに下ろされる。穴を掘らされそれを再び埋め直すような作業を無理やりやらされてる感じだろうな・・・って人事みたいに言ってるけど昔はそんな風に感じたもんだ。大龍寺では皆さん弁当タイム。僕はここも素通りして市ヶ原に向かった。市ヶ原に着いたのは12時半。ここでエネルゲンを購入しアミノバイタルとソイジョイを投入。トイレ(小さい方)も済ませていざ出陣。ここからは僕も重要視してる摩耶山への厳しい登りが始まる。過去3回ともここでへばってタイムを大きく失っている。全縦は競争じゃないけどやっぱ走破にかかった時間というものは気になるものだ。ここの登りから摩耶山、その先の最終チェックポイント、そして宝塚への下りでいかにへばらないかがポイントだ。今回はこれまでやられ続けたこの登りをやっつけるべく気合を入れてやってきた。「やったるでぇ~!!!」と鼻息も荒く市ヶ原を出発した。
おつりがくるくらいスッキリして再び全縦へと戻る。この間約15分。貴重な時間を潰してしまった。妙法寺小を越え道路を渡り古い住宅地を抜け高取山へ。その後自転車なら激坂の丸山を通り鵯越へ。途中のデイリーヤマザキ前の自販でオレンジジュースを補給したもののパワージェルは使わずに菊水山への登りに突入。DSCF6255.JPGここの登りが第一の関門という感じなのかもしれないけどまだ序盤のため僕的には別にきついとは思わない。5時前に並んだおかげで去年よりも少ない渋滞を一気に登り10時40分過ぎ、菊水山のチェックポイントに到着。ここでおにぎり2つとアミノバイタル、ソイジョイ、あとはここまで引っ張ったパワージェルを投入。初起用のパワージェル、感想は「うわっ、まずっ!!!」。ウィダーインゼリーみたいにするっと入ってくれるのかと思ったらかなりどろっとしてる。あと塩分が結構きつい。かなり甘いものを想像してたので予想外の味に顔をしかめてしまった。水と一緒に飲めって書いてあるけどなるほどこりゃ水が無いときついわ。ちなみにこのとき飲んだのがレモンライムフレーバー。この後バナナフレーバーと梅フレーバーを飲まなきゃいけない。今回このジェルを使おうと思ったきっかけは先月の鈴鹿のエンデューロで参加賞でもらった試供品のメイタンサイクルチャージ。ハンガーノック(??)でヤバくなったときにサイクルチャージを飲んだところすぐに動けるようになったので「こりゃいいわい」とこの手のものを採用した。ジェルって消化がいいから即効性があるみたい。しかし山の店には(少なくとも川西の好日山荘には)サイクルチャージは売っていないので前からパッケージだけは見たことのあったパワージェルにしといた。ちなみにパワーバーの方は試したことはある。あれは5,6年前の年末年始の事。2日がかりで釧路湿原を歩いて一周していた時だ。僕は塘路のYHから鶴居村の民宿まで1日かけて歩いていた。朝6時半ごろ出発してそろそろ日が傾いてきたころ、いい加減寒くもなってお腹も減ってきたので行動食として持ってきた「パワーバー」を取り出し「せーの」でかじりついた。その瞬間 「ぐふぉ!!!」
びっくりするくらいの衝撃が僕の歯を襲った。氷点下10度の中でそのパワーバーはコンクリートのごとくカチンコチンに固まっていた。びっくりしすぎていつもはそんなことしないのに歯型の付いたパワーバーを思わず地面へ叩きつけてしまった。我ながらまるで三振して逆ギレてバットを叩きつける外国人選手みたいだった。そんな思い出があるので今回もパワーバーの「バー」の方は買わなかった。てゆーかこんな味ならDEPOとかその辺のスポーツ屋に行ってサイクルチャージ買っときゃよかったと後悔した。
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1977/09/23
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さらりーまん
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登山 自転車 旅 鉄道
自己紹介:
登山、ロードバイク、一人旅が趣味の37歳。メタボの泥沼からなかなか脱出できないがそれは自分の意志の弱さだとようやく気がついた。最近は「食べるな動け!!」をモットーに脱メタボを目指す。
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