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2008年12月23日
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DSCF6736.JPGテレビに映し出されるただただ凄まじい惨状に絶句する。しばらくテレビの画面にくぎ付けとなったが一度外に出た。いろいろ思うところもあり気持ちの整理が出来ない。とりあえず登山口の大丸まで歩いてみる。歩きながら考える。「下界がこんなことになってるのに山になんか登ってる場合ではないんじゃないのか??]  そう考える一方で「わざわざ時間と金をかけてここまで来たんじゃないか。2か月前から計画してここまで来て登らないなんて。今回登らなかったら次に登るチャンスはあるのか??」
自分の中でこんな時に登山をすることが不謹慎ではないかという思いと、ここまで来て登らずに帰ることが率直に受け入れられない思いとが交錯する。風はあるけど日は出ている。明日の天候は晴れだ。
大丸の登山口まで往復し宿に戻る。気が引ける部分は大いにあるがここまで来た以上はやはり登ろうという思った。再びテレビをつけるが東北、関東共にとんでもないことになっている。関東、仙台、相馬、八戸の映像は入ってくるがその他のエリアの映像は入ってきていない。ただとんでもなくひどい状態だとの話は入ってくる。映像で見ると八戸もひどいが相馬の映像には何がどうなってこんなことになったのか全く僕の理解を越えている。元はどうだったのか、どこまでが海でどこまでが陸なのか。ほんの1時間半前まではいつもと変わらない日常がそこにはあったはずなのに。
気持ちが沈み精神的にちょっと滅入ってきたので現実から目をそむけ2日ぶりの風呂へと向かった。その後レストランへと向かう。レストランで僕を案内してくれたのはチェックインの受付をしてくれた人だった。その彼は「ほんとに明日山に登るんですか?」と聞いてきた。彼はチェックインの時にも「こんな状況ですから山はお勧めできないですねぇ」と言っていた。
「余震も続いてますし、私には何か悪いイメージしか浮かんできません・・・。」  彼のこの言葉を直訳すると「山には登るな」ということになるのだろう。彼の言うことはもっともだし自分でもそのことには気づいている。しかしそのことを素直に受け入れられない自分がいる事も確かだ。「一応登る気ではいます。兵庫からきてますし次来れるかどうかは分からないので・・・」と答えた。   
「山は逃げない」という言葉がある。冷静な時にこの言葉を聞けば「また次のチャンスを待とう」ということになるのだけど実際に自分が登る・登らないの選択を迫られた時には「それでもなんとか登りたい」という気持ちに苛まれる。こんな時に強行すると遭難したりするんだろうな。これまで実際に登り始めて引き返したことは何度となくある。11月と4月の大荒れの富士山、立山から薬師への縦走の途中に大雨の中たどり着いた五色ヶ原、登山を始めた頃に装備も経験もまったく足りていない状況での3月の石鎚山など。ただこれらの場合は悪天候などで現実問題として「これ以上は無理」というところまできての撤退だった。天候自体は問題ない状況での撤退はなんともやりきれない。ただ明日の朝まではまだ時間がある。とりあえず結論は先延ばしにして食事をとることにした。

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1977/09/23
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自己紹介:
登山、ロードバイク、一人旅が趣味の37歳。メタボの泥沼からなかなか脱出できないがそれは自分の意志の弱さだとようやく気がついた。最近は「食べるな動け!!」をモットーに脱メタボを目指す。
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