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2008年12月23日
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DSCF7080.JPG大垣行きの列車に乗り込む。車内の乗客は3人。ガラガラなのでロングシートを横向きに座る。これが一番リラックスできる座り方だ。ガラガラの時にしかできないある意味一番贅沢な座り方だ。名残惜しい樽見の町を離れてこれから名鉄の岐阜駅を目指す。
13時28分、定刻通り大垣DSCF7094.JPG目指して発車した。行きと違って横向きに座っているので景色がとてもよく見える。根尾川の渓谷もよく見える。一駅ごとにちょいちょい人が乗ってくるので頃合いを見て普通に座る。行きに周りの景色を見ていたので本巣を越えたあたりからうつらうつらやっていた。昼下がりの列車に揺られて居眠り。幸せな時間だ。
東大垣から東海道線の列車と並走しながら大垣に到着。浜松行きの新快速(特別快速??)に乗り換え。このまま乗って行けば普通に豊橋まで行けるんだけど今日は趣を変えて岐阜で名鉄に乗り換えようと思う。
大垣を出発して岐阜までは各駅停車。岐阜に到着。少し歩いて名鉄岐阜駅に移動する。昔はここの駅前から名鉄の路面電車が発着していた。晩年はここからではなく名鉄の新岐阜(現名鉄岐阜)駅前から発着していたけど今はもうその姿はない。ちなみに廃止間際には2回に分けて市内線を全部乗り潰し写真もたくさん撮った。
そんなことを思い出しながら名鉄岐阜駅まで移動した。
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樽見駅に到着後、駅前のロータリーに停まっているうすずみ温泉行きのシャトルバスに乗り込む。乗客は僕とじいちゃんの2人。このじいちゃんも列車に乗ってやってきた。
11時50分、温泉に向けてバスが出発。車窓から見える根尾川ではアユ釣りの人たちが大勢見えた。沿道ではおとりのアユを売っている。みんな友釣りしてるんだろうか?
DSCF7064.JPG10分ほど走りうすずみ温泉到着。この一帯には温泉のほかに道の駅とかホテルとかあって結構にぎやか。
早速温泉に入る。昼間っからのんびりと温泉なんて幸せだ。休みの日でもゆっくりと体を休めることなんてあんまりないからこういう瞬間には幸せを感じる。いや~染みるねぇ~。ジェット風呂で体をほぐし外の打たせ湯でも肩・首のコリをほぐす。とか言いながら肩も首もこってはいない。でも気持ちいい。
露天風呂にもまったり浸かり再び中に入る。今回はサウナはパスして水風呂に浸かる。初めは心臓が止まるかと思うほど冷たいけどすぐに慣れる。慣れるとこれは気持ちいい。体中の血液を冷やすというか、とにかく全身を急速に冷やす。いやー真夏日に入る水風呂、最高ですわ。
全身をクールダウンして風呂から出る。いやーさっぱりした。樽見駅行きのバスは13時発。20分ほど時間があるので自販機で牛乳を買い腰に手を当て飲み干す。その後足つぼマッサージ機で足つぼを刺激。これまた気持ちいい。おっさん化してきている証拠かもしれんが今日の温泉は格別に気持ちいい。これまでは休みがあればやれ山だ自転車だとフィールドに飛び出していたけどこうして体を休めることに幸せを感じてしまった。男33歳、あと2か月半で34歳。スポーツ選手なら全盛期を過ぎ体力の衰えが現れ始める年代だ。
数名のお客を乗せシャトルバスは樽見駅に向かう。車窓は山間部ののんびりとした景色だ。そして10分後、夏の昼下がりのローカル線の駅に到着した。
りんどう号に乗り込むと行きのりんどう号と同じ運転手氏だった。自然と那須塩原からどうするのかという話になる。先客の老夫婦はタクシーで宇都宮まで向かうという。「一緒にどうですか?」と言われたけど返答に困ってしまった。タクシーでバスよりも早く宇都宮に着けば今日中に家に帰れる可能性が高くなる。そうすれば次の日会社を休まなくても済む。しかし如何せんこの状況だ。普通に走れる状況ならいいけど道が激混みしてるか可能性もある。そうなれば通常2万で行ける場所だっていくらかかるか分かったもんじゃない。それならバスで行った方がお財布的には安心だ。そんな話をしていたら運転手氏が「よかったらうちの息子に宇都宮まで運ばせましょうか??」と言ってきた。おぉ~こいつはありがたい。二つ返事で「お願いします!!」とお答えした。
バスにはこの老夫婦と僕しか乗っていなかったけど途中で2人のご夫婦が乗ってきた。このご夫婦も那須塩原からの足がなかったらしく宇都宮まで同乗することになった。
バスは那須塩原に到着。どこに運転手氏の息子がいるのか分からなかったけど「人相は悪いですが気持ちはいい子ですので」なんて言っている。いや~乗せてもらうのにそんなこと・・・なんて言いながらバスを降りると息子が立っていた。   「・・・・・・」。そこには湘南の風の若旦那風の兄ちゃんが立ってきた。 なるほど、と少し納得してしまった。しかしこの子もちゃんと敬語で話すしいろいろ気を使ってくれる子だったので安心した。この子の隣には茶髪&ヒゲの兄ちゃんもいて連れなのかと思ったら若旦那の弟だった。
僕らを乗せたWISHは宇都宮に向けて出発した。国道4号は随所で渋滞している。しかし交通集中のための渋滞ではなくガソリンスタンドに入りきれない車による渋滞だった。ガソリンスタンドが近づくと渋滞している。そんなこんなで若旦那は極力国道4号線を避け右へ左へと進んでいく。車で走っていると地震の影響がいたるところで見てとれる。ひび割れた道路、落ちた瓦、倒れた塀。こんな景色がいたるところで広がっている。極めつけは東北新幹線の高架の上で起きていた。駅でもなんでもない場所で新幹線が停まっている。電気は消え車内は真っ暗だ。人の気配も全くない。不気味な事この上なかった。
13時過ぎ、宇都宮に到着。ホントに助かった。ここから電車で東京に向かった。15両編成の車内はがらがらで途中の駅からもほとんど人は乗ってこない。地震でみんな出歩いていないのか関東とは思えない閑散とした景観が上野まで続いた。東京から新幹線に乗った。久々の新幹線だ。しかし今回は予想外の事態ばっかりだ。宿には余分に一泊したし新幹線には乗らねばならんし。余分な金がかかって仕方がないけどケガなく無事に家に帰れたんだから文句は言うまい。この地震で人生が無茶苦茶になった人たちが何万人といるんだから。
大阪に到着。新三田行きの電車に乗り継ぐ。ここは街も人も平常運転だ。東日本と西日本の温度差を感じた瞬間だった。  終わり
翌日60キロを歩かなくてはならないので早めに床に着く。とはいえ地震関連の情報が気になるので昨日同様にテレビはつけたままにする。この時点で地震の津波だけでなく福島の原発もヤバくなってきていた。原発の建物が吹っ飛ぶ映像を見た時には唖然とした。テレビで福島ー伊丹間に臨時の飛行機が出ていることは知っていたけどこれは福島方面ではなくやはり東京方面に向かう方がよさそうだ。そもそも飛行機に乗る金なんて持ってないけど。
翌朝、レストランに向かうと僕に山に行くのはやめた方がいいと言ったフロント氏がいた。那須塩原の駅から宇都宮まで歩くと言うとびっくりしていた。
朝食をすませ一度部屋に戻り次にお風呂へと向かった。今風呂に入らないと今日風呂に入れるか分からないからだ。風呂につかっているとふとある考えが頭をよぎった。JRと高速バスはすべて運休だ。しかし路線バスはどうなんだろう。那須から路線バスを乗り継いでなんとか宇都宮まで出れないものか。
部屋に戻りそうそうに身支度をしチェックアウトを済ませる。そして宿のPCで東野交通のHPをひらいた。これまでも思ってたけどここのHPは分かりにくい。9:45分発のりんどう号の時間も迫ってくる。まどろっこしいので東野交通の営業所に直接電話を入れた。すると那須塩原駅の一つ隣の西那須駅からバスを乗り継ぐと宇都宮まで出れることが判明した。13:25分の小川行きのバスで14:10分発の小川仲町で降りる。そこで待ってると15:44分に宇都宮駅行きのバスがやってくるのでこれに乗れば17時過ぎには宇都宮の駅に着くことができる。しかしこの地震で道路状況は不透明だ。15:44分のバスに乗り遅れれば次のバスはもう無い。それでもこの策でいこうと決めた。那須塩原から宇都宮までの60キロを歩くのに休憩時間も含めて13時間くらいかかると予想していた。りんどう号が那須塩原の駅に着くのは11:15分。これだと宇都宮に着くのは深夜0時過ぎだ。無理だとは思わないけどこれはもう最終手段だ。無理に宇都宮まで行かなくても宿はあるだろうがこの状況だ。営業しているかどうかは疑わしい。ツェルトとシュラフカバーを持ってるからビバークすることはできる。だけどこれだって最終手段だ。好き好んでビバークなんかしたくはない。バスで行こうと決めて何だか少しホッとした。
部屋に戻り考える。  「いつ麓に下りるか・・・」
15:50分に那須塩原に向かうりんどう号がある。本当ならば山から下りてきてひとっぷろ浴びた後に僕が乗る予定だった便だ。これに乗るかどうか。  しかしやめた。やみくもに動くよりもここは一晩ここにとどまり明日に向けて体勢を整えた方が賢明だと判断した。そして荷物を選別する。不要なものはここから宅配便で送り、背中の荷物の軽量化を図った。水、食料、ヘッドライト、ツェルト等を残し余分な着替え等をは宅配便で送った。登山の装備は災害時に必要なものは大概カバーしている。この点については助かった。
朝一番のりんどう号は明日の朝9:45分に出発し11時15分に那須塩原の駅に到着する。24時には宇都宮に着くだろう。ちなみにJRの宇都宮線は上野ー宇都宮間で列車の運行が再開された。
風呂に入りレストランに向かう。今夜も充実した夕食だ。テレビで被災地の映像を見続けた故にこの恵まれている自分の状況に罪悪感を感じる。
レストランで周りを見渡す。今日は地震の影響で大量のキャンセルが出たにもかかわらずそれでもここには人がいる。よくよく考えるとアホみたいに宇都宮まで歩かなくてもここに泊まってる人の車に同乗させてくれと頼めばいいんじゃないかと思った。しかしそれをお願いするだけの勇気が出ずに結局そのまま部屋に戻った。
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プロフィール
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としぷー
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男性
誕生日:
1977/09/23
職業:
さらりーまん
趣味:
登山 自転車 旅 鉄道
自己紹介:
登山、ロードバイク、一人旅が趣味の37歳。メタボの泥沼からなかなか脱出できないがそれは自分の意志の弱さだとようやく気がついた。最近は「食べるな動け!!」をモットーに脱メタボを目指す。
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