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2008年12月23日
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真砂岳の分岐から水晶小屋へと向かう。正直ここから先のルートに僕はびびっていた。地図を見ると二ヶ所ほど「足元注意」と書かれたところがある。カシミールでルートを作成してるときに地形図を確認するとがれ場になっていた。ネットで調べても「水晶小屋からのおっかない下り」とか書いてあった。非常に気が重い。僕ははしご・鎖場・痩せ尾根が大嫌いなのである。できればそんなところは通りたくないんだがこればっかりはしょうがない。新穂高温泉からピストンというてもあるけどそこまでしてしまうと逃げまくってる自分に自己嫌悪を感じてしまう。裏銀座を縦走したいという思いも重なって結局はこのルートを選択したのである。
DSCF2152.JPG
歩んできた道を振り返る。ここまではよかった。







おっかなびっくり進んでいく。前方から10人くらいのパーティーがやって来た。すれ違う時に「この先、結構ガレてますか?ストック出したまま歩けますか?」なんてビビり度全開で聞いてみた。すると「いや、意外と足場はしっかりしてますよ。ストックは邪魔になるとこはあるけど若い人なら大丈夫。」 何が大丈夫なのかよくわからんがとにかく前向きな回答でよかった。「いや~怖かったよぉ」何て言われたら思わず引き返してしまうかもしれない。
そしてGPSにも登録していた初めのガレ&痩せ尾根に突入。確かにスパッと切れて痩せてる・・・が切れてるのは片っぽだけだ。足場もしっかりしてる。怖いっちゃ怖いが足場がしっかりしてるので危なくはない。
DSCF2155.JPG
まずはこんなところ






DSCF2153.JPG
写真にとると高度感って伝わらないな・・・






DSCF2157.JPG
左手が切れてます







DSCF2161.JPG
拡大






DSCF2167.JPGてなわけで最初のガレ場を通過。しかしまだ次がある。気は抜けない。



←通過したとところを振り返る。






痩せ尾根以降さらにペースが落ちる。大岩がゴロゴロしてるようなところが続く。
DSCF2168.JPG

この辺りで青空も出たりした。





DSCF2174.JPG
あの稜線を歩いてきたんだねぇ。






←立ち止まっては景色を眺める。     

                         
つーかバテてきた。なんか胃もムカムカする。やっぱ二日目病に加えて体調の悪さが出ているんだと思う。東沢乗越の手前のガレ場でテント泊のお兄さんに追い抜かれる。この兄さんは昨日小屋の前で見た。昨日は烏帽子のテン場に泊まったらしい。で、先ほど野口五郎の小屋の中にいるのも見た。雨が強かったので雨宿りを兼ねてそうですな中で休憩してたらしい。「今日はどちらまで?」と聞くと「三ツ俣山荘のテン場まで」との答えが返ってきた。すげーな。僕の行程の1・5日分だ。つーか烏帽子の次が三ツ俣という人多いな。昨日のおっちゃんもそうだしおばちゃん二人組もそうだ。まぁ普通に歩けば昼には水晶の小屋につくので「まだ行ける!」という人は三ツ俣まで行っちゃうのだろう。ただしおっちゃんは水晶には登らないと言っていたしおばちゃんたちに至っては鷲羽も登らないと言っていた。しかしこの兄さんは水晶にも登ると言っていた。すげーな。後ろを振り替えればおばちゃん二人組が迫ってきていた。野口五郎に登った時にはまだ小屋の前にいたのに相当詰められたな。つーかそれだけペースががた落ちってことだな。
 東沢乗越に到着。バテバテなので休憩してるととうとうおばちゃん二人組に追い付かれた。ここから先はなかなかの急登である。とりあえず僕が先に出発。しかしすぐさま追い付かれ先を譲った。ほぼ同時に出発したテントの兄さんにもあっという間にちぎられている。「あーもうバテた!!」
真砂岳から先の尾根筋にとりついてから天気が好転してきている。日が出てきて暑い。雨具は着たままで進んできたけど限界だ。休憩がてら雨具を脱ぐ。お~涼しい!そして邪魔になってきたストックも片付ける。そんなことをしていると下からトレランの二人組が猛烈な勢いで登ってきた。「どこからですか?」と話しかけると「高瀬ダムから」と返ってきた。
恐る恐る「いつから?」と聞くと「今朝から」とか言うではないか。絶句である。僕が二日がかりでひーこら歩いてきたところをこの人たちは涼しい顔して数時間で追いついてきたのである。時刻は11時過ぎ。凄まじすぎる。
「すげー。オレには絶対無理だわ」って言うと「僕らからすりゃそんなばかでかい荷物担いで歩く方が無理です」
そういや何年前だか忘れたが中房から表銀座、常念を通って上高地まで歩いたことがある。三日目の午後、蝶ヶ岳の登りをひーこら言いながら登っていると後ろからトレランの人に追いつかれた。その時も2人組だったんだけどその時も衝撃だった。なんとその人達もその日の朝に中房を出発しここまで来たと言うのだ。合戦尾根を駆け上がり大天井、常念を経て3日前に出発した僕にその日のうちに追いついたのである。さらにその日のうちに下界に降りるとか言うではないか。その時もおったまげてひっくり返りそうになった僕にそのトレランの人は「そんな大きな荷物を背負って歩く方が大変。僕らは荷物が少ないからできる。」みたいなことも言っていた。トレランの人からしたらそんなもんなのか??いや、やっぱ違うような。完全に手ぶらでも僕には無理だ。
抜かれるだけ抜かれてここから自分のペースでも登る。そして「ここか・・・」
GPSに「ここからガレ場」の文字。そして目の前にはまさしく「足元注意」の痩せ尾根が。
いや~ここが第2のヤセ尾根ですな。初めのヤセ尾根と比べると右も左も切れているので高度感がある。特に左側の切れっぷりが凄まじい。ただしここも足場はしっかりしている。怖いけど危なくはない。ここも難なく通過。すると目の上に目指す水晶小屋が見えてきた。あそこをよじ登ればいいんだな。  
あそこを通っていくわけですな。その上には水晶小屋の姿が。

やっぱ写真だとこの高度感が伝わらない・・・
伝わらないけどここは結構高度感があった。左がざっくり切れている。

通過したところを振り返る。


しかしバテバテで足が出なくなってきた。上から「がんばれ~。あとひと踏ん張りですよ~。」って声が聞こえてくる。わかってる。わかってるけど足が出ないのよ・・・。
つーかストックなしでは歩けない体になってしまった。情けないことよ・・・。ふたたびストックを出し最後の力を絞り出す。
そして12時09分、やっとこさ水晶小屋に到着。「いやー着いた着いた。」ついにここまでやってきた。しかしコースタイム6時間に対しかかった時間は6時間35分。休憩時間込みとはいえこれはないわ。体調が悪いとはいえこの崩れっぷりに大いにへこんだ。
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1977/09/23
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自己紹介:
登山、ロードバイク、一人旅が趣味の37歳。メタボの泥沼からなかなか脱出できないがそれは自分の意志の弱さだとようやく気がついた。最近は「食べるな動け!!」をモットーに脱メタボを目指す。
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