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2008年12月23日
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  小屋に着き受付を済ませる。トレランの二人組も小屋の前で休憩していたので「今日はどちらまで?」と尋ねると「高瀬ダムまで戻ります」と言うのでビックリした。つーか今きた道を引き返し下まで降りる…次元が違いすぎて笑けてくる。トレランの人達には「宿泊」という文字は存在しないんだろうか?

僕の方はサブバックに荷物を積み替え水晶岳を目指す。12時40分、水晶岳に向け出発。往復1時間10分でも念のため行動食と水に加えてヘッデン、ツェルトを持っていく。ストックは邪魔になるので置いていく。そして水晶岳に向けいざ出陣。ネットなんかで見るとここから水晶岳までの行程も「険しい」とか「簡単には登らせてくれない」とか書かれている。途中で梯子もあるようだ。歩き出しは平坦の開けたところから始まる。
 まずは小屋の前で自分の歩いたトレイルを眺める。
アップで。あんなとこを歩いてきたんだな。雨とガスにやられて全然わからなかった。
後ろを振り返る。小屋が小さくなってゆく。

  
 

しかし感慨深いなぁ。山を始めて間もない頃、ヤマケイの「百名山地図帳」を見ていて水晶岳のページを見て大いにビビった。「コースタイム26時間50分。標高差4007m。」
それまで日帰りの山しかしたことがなかったのでこの丸一日歩き続けても終わらない水晶岳という山に「怖ぇ~。怖すぎる。百名山に全部登るならこんなとこにも行かねばならんのか…」とあまりのスケールの違いに「こんなの無理だろ…」って本気で思った。その時のインパクトがあまりにも大きかったので二泊、三泊するような山行をするようになっても、水晶岳に関しては「北アルプスの一番奥地」「めっちゃ遠い」という印象は相変わらずだった。しかし去年の笠ヶ岳の山行で転機が訪れた。下山時、弓折乗越で地図を開いた時に「ほぉ~、ここから1時間で双六小屋か」と気づいた。そこに行くまでもすれ違う人々と話をすると「水晶から来た」と言う人や「鷲羽に登った」と言う人がちらほらおり、ここの乗越で「双六方面」なんて道標を見たときに「これ、行けるかも」と思ったのだ。というわけで当初は今回の山行を新穂高温泉からのピストンで計画していた。(結局いろんな事情が重なって裏銀座を歩くことになったんだが・・・)
目の前に目指す岩山が迫ってくる。ネットで見ていた通り荒々しくて険しく見える。ただし足場さえしっかりしてれば問題ない。こういうのを頭と体で理解させてくれた春の岩登り教室に感謝だ。
これまたネットで出てきた梯子までやってくる。ここの梯子が非常に気になってたけど別にどうということはなかった。
山頂までの道のりは左手が切れてるけどしっかりと足場があるので「うわ~高いな」と思うことはあっても「うわ~怖いな」と思うことはない。
ガスと風・雨が入り混じるあいにくの天候の中、13時13分ついに念願の水晶岳の山頂に立った。山頂には僕だけだ。前を見ても後ろを見てもだーれもいない。念願の水晶岳の山頂を独り占めである。これで天気が良ければ言うことないのだがあいにくの荒天である。
 天気がヤバいので下山にかかる。岩場の険しいところを超えるとふつふつと幸福感が湧き上がってきた。「とうとう登ったぞ。」
他の人的には別にそんな大げさな山ではないかもしれない。しかし僕的には長年「あそこは厳しい」と思い続けた山である。そこを登り終えて「やったよ~」という達成感に包まれる。いや~この感覚、剱岳に登って以来かもしれん。自己満足だが何とも幸せな気持ちで小屋まで戻った。
 
 
 
 
 
 
 
 

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1977/09/23
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自己紹介:
登山、ロードバイク、一人旅が趣味の37歳。メタボの泥沼からなかなか脱出できないがそれは自分の意志の弱さだとようやく気がついた。最近は「食べるな動け!!」をモットーに脱メタボを目指す。
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