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2008年12月23日
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DSCF5773.JPG翌朝。朝も3時を過ぎると御来光組がごそごそと動き出す。僕らも燕岳のてっぺんで御来光を望む予定だけどのんびり行くので焦ることなく4時過ぎまで寝る。そして御来光組のラッシュがひと段落したところで出陣。時刻は4時半過ぎ。ちょっと出遅れすぎか??しかしちょうどいい具合に日の出のころ頂上についた。右手には朝日、左手にはガスがかかった槍ヶ岳。スカッと晴れてはいないけどこれまDSCF5769.JPGでの雨ばっかりの山行から考えたら雨の心配がないだけずいぶんマシだ。混雑する頂上でひとしきり朝日と北アルプスの眺望を楽しみ再びテン場に戻る。今日の行程は6時間ほど。みんな続々と出発していく中、のんびり屋の僕たちは飯を食った後もうひと眠りする。6時半過ぎに起きてのんびりと出発の準備。その間にも下からは中房から上がってきた人たちが続々と到着。8時半過ぎ、出発前にトイレに行くと「燕山荘およびテント場周辺には頻繁にクマやキツネが出没します。夜間の行動には注意してください」との張り紙を発見。確かにテン場直下のハイマツ帯を通過した時に「なんかケモノ臭いなぁ」と話しながら通過した。いや~知らんかったとはいえ恐ろしい事よ。結局テン場を出発したのは8時40分過ぎ。もうほとんど9時ではないか。ホントは7時半出発の予定だったけどこの時点でのんびりしすぎてこの時点で1時間以上の遅れ。テン場には僕たちのほかにはもう2組のパーティーしか残っていなかった。
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夕焼けを堪能したのち、小屋の横にあるテーブルでホルモンをあてにビールを飲む。小屋の中では小屋の人が宿泊客に花や動物なんかの話をしていて最後はホルンを演奏していた。日もとっぷり暮れビールもあてもなくなったのでトイレに行って寝ることにした。そのトイレ。山のトイレというとなかなか手ごわいところが多い。今までで一番厳しかったのは焼岳小屋のトイレ。下界では見たことのないようなバカでかいハエがまるでB29のような重々しい重低音を轟かせながら狭い「大」用トイレを飛びまわる。僕はいつ自分に向かって飛んでくるのかと本気でおびえながら大の用を足していた。そして今回の燕山荘のテン場のトイレはというと・・・。ヘッドライトに照らされたこのトイレ、昼間には見えなかった世界がそこには広がっていた。昼間は暗くて見えなかった「大」のトイレの穴の底。夜になるとヘッドライトに照らされヒジョ~によく見える。「紙は絶対に捨てないでください。微生物が処理します」とのことで、底をのぞくと何やら泡がプクプクたっている。しかしよく見ると「そうきたか~」
泡ブクに見えたのは発酵中の泡ではなく排泄物の海を泳ぐ大量の「ウジ虫ちゃん」であった。しかも威勢のいいやつらがトイレの穴の壁をよじ登り上へ上へと這い上がってきているではないか!!!観察していると大概の奴らは途中で力尽き肥溜めへと落ちていく。しかし脱出に成功した数匹の精鋭部隊が僕の足元で元気に自由を謳歌している。まさに自由への壁だ。そんな光景を目の当たりにし「微生物が処理しますっていうのはバクテリアとかそんなんじゃなくてウジ虫ちゃんということだったんですな」と感心しながら用を足してテントに戻った。

中房温泉から燕山荘に向け登山道を登ってゆく。北アルプスの3大急登の一つということで警戒してたけど、どうということはない。普通の登山道だ。しかし標高が低いうちは気温も高く体中から汗が噴き出す。上へあがるにつれ気温は涼しくなるが周りがガスってきた。すれ違ったおじさん曰く「今朝の山頂は全くガスが無く富士山まで見えた。360度の大パノラマだった。」ということだったけど今の状況からするとそんな展望は期待できなさそうだ。明日以降に期待しよう。この道は第一ベンチ~第三ベンチ、富士見ベンチなど適度な間隔で休憩ポイントがある。順調に高度を上げ合戦小屋までやってきた。かの「高価な」スイカで有名な合戦小屋だ。ここに来たからには少々高くともスイカを食べねばなるまい。一切れ800円のスイカをK藤の分まで注文しようとしたけど「一切れ」が意外にでかく2人で半分こしてもちょうどいいくらいの大きさだったので一切れを半分に割ってもらった。まぁこの大きさだったら一切れ800円でもいいんじゃないかと普通に思ってしまった。そしてお味の方は「めちゃくちゃうめぇ~!!!」  こいつは絶品だ。全身から汗を噴き出しながら登ってきた体にしみいるみずみずしさ。しかもめちゃくちゃ甘い。こりゃ800円の値打ちがあるわ。これは是非とも下山時ではなく登ってるときに食べるべきだ。
合戦小屋のスイカに大満足しいよいよ合戦尾根へと差し掛かかる。ここにきてK藤が少々バテ気味。K藤だけでなく周りにもバテ気味の登山者たちが出始めてきた。しかし僕はすこぶる元気。今日は調子がいいわい。そして出発から4時間半後、ついに燕山荘のテン場に到着。今日は余裕だった。ここまでの消費カロリーは3075kcalだった。テントを張り小屋でテン場の料金を払う。K藤は完全グロッキーでテントで寝ている。僕は一人で小屋へ向かいチューハイ片手に小屋の前でまったりと過ごす。ガスの中からちょろっとだけ見える燕岳を眺めつつ地図で明日以降の行程を確認。周りに目をやると幼稚園くらいの子供たちが結構見受けられる。すげぇなぁ。うちのチビとこんなところに来たいなぁなんて思いながらきゃっきゃと遊んでいる子供を見ていた。
チューハイを2本あけいい感じになりながらテントへと戻る。K藤は相変わらずグロッキー。いつもは僕よりも強いんだけどなぁ。午後6時半過ぎ。テン場から小屋方面を見るとカメラを構えた人達が大量に発生していた。KDSCF5726.JPG藤を連れ僕も小屋まで行ってみる。ちなみに小屋までは歩いて1,2分の距離。すると多少ガスは出ているものの目の前にドーンと構える燕岳はきれいな夕焼けに染まっていた。この景色を目の前に改めてD300を持ってこれなかったことを悔しがる。しかしいつまで悔しがったところで仕方がないので持参のコンデジで撮影する。う~ん、心が満たされん。「しょーがねぇ、この景色は網膜に焼き付けておくぜ」と心に誓い撮影をやめた。

8月4日、午後7時過ぎ。今年の夏のメインイベント北アルプス縦走へと出発した。今回の計画は中房温泉から燕岳ー大天井岳ー常念岳ー蝶ヶ岳ー上高地へと至る3泊4日の縦走だ。この日は時間の節約のため車で会社に行き会社でシャワーを浴びスッキリしたところで相方のK藤(名古屋在住)との合流場所、東海北陸道のひるがの高原SAへと向かった。途中、多賀SAで夕食をとりつつK藤に電話をするとまだ出発していないという。時刻は午後8時半。こりゃオレの方が着くの早いかもな~なんて思いながら再び出発。大した渋滞もなく午後11時にはひるがの高原SAに到着。再びK藤に電話するとなんとまだ名古屋だという。親類から借りた車(ワーゲンのビートル)の扱いに戸惑い出発が大幅に遅れたらしい。この車、外車なのでウィンカーやワイパーが日本車とは逆に付いており、なんとライトはハンドルのレバーには付いておらずハンドルの右横にエアコンみたいなダイヤルがスイッチになっているらしい。結局ライトの場所を探すのに説明書なんかを読んでいたらこんな時間になったそうだ。とりあえず僕の方は眠りに入る。
翌朝、を見つけ窓をたたいて寝ているK藤を起こす。非常に眠そうだ。SAに併設しているサークルKの弁当で朝食をとり、沢渡を目指す。今回は中房から登り上高地に下りるので沢渡の駐車場にK藤の車を置いて、その後僕の車で中房まで行く。中房についたのは10時過ぎ。そこから準備をし、いざ出発したしたのは10時45分だった。
日付変わってついに今日の夜から北アルプスは燕ー大天井ー常念ー蝶への大縦走へと出発する。これまで2泊3日というのはよくあったけど3泊4日というのは初めてだ。以前立山ー薬師へ3泊4日の予定で出かけたことはあるけど大雨にやられて五色が原山荘で2日停滞しそのまま室堂へと引き返してしまった。ところで今回は軽量化にかなり気を使った。去年の北岳で25キロのザックに完膚なきまでに叩きのめされ白鳳三山の縦走に失敗したからだ。あの時はマジで背中に子泣きじじいを背負ってる気分だった。今年は今のところ17キロ。これに当日水を2L背負っても20キロはいかないはず。去年と比べりゃ5キロは軽量化している。この5キロのうちD300と交換レンズが1.5キロ~2キロの軽量化に貢献している。はぁ・・・、そうは言ってもやっぱショックはでかいなぁ。重くなろうがD300は持って行きたかった。今回もって行くFUJIのコンデジは防水機能がある点はいいにしても肝心の画についてはD300と比べて1000歩くらいのハンデがある。色はレタッチでカバーできるにしても画だけはどうしようもない。今回は今までの登山人生で味わったことのない全日程の予報が晴れという奇跡まで起きている。なのにここ一番で故障するなんて・・・。山の神様はどこまでも僕に試練を与えてくださる。今回はテン場で満天の星空をバルブ撮影しようと思っていたのに・・・。しょうがねぇ、脳天にこびりつくほど目に焼きつけてくるか。
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男性
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1977/09/23
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さらりーまん
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登山 自転車 旅 鉄道
自己紹介:
登山、ロードバイク、一人旅が趣味の37歳。メタボの泥沼からなかなか脱出できないがそれは自分の意志の弱さだとようやく気がついた。最近は「食べるな動け!!」をモットーに脱メタボを目指す。
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