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2008年12月23日
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駒津峰から先はこれまでとはうって変わって岩場が続く。邪魔なのでストックをしまう。前にそびえる甲斐駒はガスに隠れている。しばらく進むと分岐に出た。まっすぐ進むと岩場の直登コース。右手は巻道だ。当初は巻道を通る予定だった。直登コースは地図上では赤の点線で示されている。つまりは危険個所のある難路ということだ。しかし僕の前を行く3人パーティーは直登コースを登り始めた。おじさんとおばさん2人の3人パーティーだ。見てるとかなり危うい。それでも岩場を登っていっているので「あの人達が行けるんならオレでも行けるんじゃね?」と思い始めて僕も直登コースを進むことにした。GWの石鎚山では二の鎖以外の鎖場をすべてスルーしてなんだか悶々としながら帰ってしまったので今回は逃げることなく進もうと思った。しかし実際足DSCF5952.JPGを踏み入れると危険個所と言えば前半に何箇所かある岩場だけでそれを越えればただの登山道だった。岩場を越え、あとは砂礫の急登をこなせば山頂はもうそこだ。見上げれば一瞬ガスが切れ山頂がクリアに見える。
一歩一歩踏みしめながら登り10:10分、山頂到着。3時間20分ほどで到着した。コースタイム通りなら4時間20分。最後は直登コースを進んだから多少距離は短くなったけど見事に「8掛けの法則」にはまっている。
山頂まで来ると完全にガスに覆われ展望はない。山頂で写真をとりよっこらしょと岩に腰掛ける。別に疲れてはいない。一人タイムトライアルで何時間で下りてこれるかということにチャレンジしてもいいんだけどやっぱ山登りは競争じゃない。せっかくここまで来たんだから少しはのんびりしようと思った。行動食のSOY JOYを食べ今回初投入のRED BULLを空ける。しかし翼は生えなかった・・・。その後周りの人間観察をしてDSCF5966.JPGいるとガスバーナーに火がつかず悪戦苦闘している人を発見。ここは標高2967M。バーナーの着火装置で火がつかない事が多々ある。マッチを貸してあげたらめちゃくちゃ感謝された。いやー気持ちいいわい。
一通りくつろいだので下山にかかる。直登コースを下りに使うのは危なそうなので巻道を下山する。最終バスまでは有り余るほどに時間があるので登りの時ほど気合が入らん。まぁ急いで下りる必要もないので普通に歩く。すぐそばに見える摩利支天へ行こうか行くまいか考える。向かってる人は一人もいない。めんどくさい、やめた。なんかもうグダグダだなぁ。
時刻は10時半を回ったところだけど下からは続々と人が登ってくる。駒津峰まで戻る。ここからは登ってきたルートを戻るのではなく双子山を通って下山する。登ってきたルートを下れば北沢峠まではひたすら下るのみ。しかし双子山ルートは一旦駒津峰と双子山の鞍部まで高度を下げた後再び双子山へと登り返す。駒津峰からは双子山までのルートがばっちり見えてるので「またあれを登り返すのかぁ」と少々めんどくさくなる。しかし実際登り返してみると見た目ほどのきつさはなくあっけなく登れてしまった。蝶槍の時もそうだったけど大概登りって見た目ほどきつくないんだよな。今回で確信した。
結局長衛荘には13時30分過ぎに到着。13時のバス便は出てしまったけど20人以上集まればバスは順次やってくるらしい。あっという間に人が集まり臨時のバスがやってきた。帰りのバスで運転手さんが「今朝の始発便は11台出た」って言ってた。単純計算で220人以上が1便でやってきたことになる。すげーなぁ。バスはどんどん高度を下げる。運転手さんは「下界は30度をこえてますよ~」って言ってた。その言葉通り下界はうだるような暑さ。戸台口でこんだけ暑いんだから街の方はいったいどうなってるんだろ???車に戻り着替えセットを持って仙流荘のお風呂へ。受付のおっちゃんの無愛想な態度はともかく気持ちのいいお風呂で心も体もさっぱりした。
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さぁいよいよ出発だ。時刻は7時前。普通に行けば14時過ぎには下山できる。ザックには雨具、ツェルト、キャメルバックのリザーバー、ヘッドライトくらいしか入っていない。要するにほぼ空身の状態だ。僕が勝手に名付けた「8掛けの法則」でいくと実際に歩く時間は6時間程度だと思われる。この法則は僕の経験上、荷物が軽いと地図上のコースタイムの8割程度で歩けるというもの。調子がいいと7割ほどで歩くこともある。もちろんコースタイムというものはその山域によってばらつきがある。でも大まかな目安としては使える法則だ。
広河原方面に向け少し歩き仙水峠方面へと進路をとる。北沢駒仙小屋とそこのテン場の横を通り沢沿いの道を行く。まぁ大丈夫だとは思うけどもし最終バスに乗り遅れるようなことになればここでキャンプか・・・いや雨とか降ったら嫌だからそうなったら長衛荘に泊まろう。出費は痛いけど・・・。
とにかくそんなことにはならないようにちーとばかし気合を入れて登る。手始めに一人追い抜かす。その後仙水小屋までは一人旅。仙水小屋をこえたあたりで2人組を追い抜かす。寝不足の体もすっかりエンジンがかかりケツから炎を吹き出しながら「おりゃ~!!」と進んでいると背後に気配を感じた。僕の後ろから快調に追いかけてくる人がいる。う~ん、僕よりもペースが速い。逃げれるとこまで逃げようとグイグイ進んだけどガレ場のところで追いつかれた。道を譲って再び自分のペースで進む。程なくして仙水峠に到着。休憩してたおじさんからDSCF5904.JPG「gekoですか?」と声をかけられる。そう、僕の首にはガーミンのGPS「geko」がぶら下がっている。もう売ってないんだろうな~。いまなら同じような値段でマップ入りのGPSが買える。しかも衛星を拾う感度が上昇しているらしい。
ここ仙水峠からはどでーんとそびえる摩利支天がよく見える。さぁここからは駒津峰への急登だ。少し登ると仙丈ケ岳509b7359.jpegが良く見えた。登っては振り返り仙丈ケ岳を始め南アルプスの山々を眺める。この登り自体はそんなにきついものではなく順調に高度を稼いでゆく。そして特に苦労することもなく駒津峰に到着。天気がいいので御嶽、宝剣方面から槍・穂方面までよく見える。南を見ると富士山が見えた。「いや~いい天気で気持ちいいですねぇ~」なんて登ってきた人と話していたら南から不穏なガスが迫ってきた。するとあっという間に背後の甲斐駒にガスがかかった。最近雨男から解放されているけどその代わり僕の行く山々はガスばっかりだ。雨男改めガス男って感じ。さていよいよ最終アタック、甲斐駒ケ岳山頂へと向かう。駒津峰から望む山頂への道は岩場基調で厳しそうだ。ちょっぴり気を引き締めて先の行程へと進んだ。
 

目が覚めた。時刻は午前2時20分。2時間も寝てねーや。あと1時間半寝れるとは思っても4時に起きなきゃならんと思うと心配で眠れん。しばらく横になってたけどとうとう決めた。「しょーがねぇ。行くか・・・」
伊那で高速を降り戸台口を目指す。戸台口には3時半に着いた。もしやとは思ってたけど駐車場は満車。しかしわずかなスペースを見つけて駐車。でもここは駐車スペースじゃない。なんか嫌だなぁと思いながら周囲を歩いてみるとここの駐車場の道を挟んで一段下にもう一つ駐車場があった。しかもこっちはガラガラ。広いスペースに3,4台しか停まってない。すぐさまガラガラの駐車場に移動する。そして睡眠。時間は4時前だった。
ケータイの目覚ましが鳴って目が覚めた。時刻は5時前。1時間しか寝てないけど爆睡出来たせいかすっげー寝たような気分になった。「さて飯でも食うか」と体を起こすと

「なんじゃこりゃー!!!」

なんと1時間前までガラガラだった駐車場はびっしりと車で埋まっていた。こりゃすごいわ。しかし爆睡DSCF5894.JPGしていたとはいえ全然気付かなかった。そして皆さま続々と仙流荘のバス停へと向かっている。すごいな、夏場の百名山の威力は。去年の秋、仙丈ケ岳に登った時も多いと言えば多かったけどその時とは比べものにならん。弁当をかき込み僕もバス停へと向かう。バス停はすでに長蛇の列。そして5時半、第一便が到着。始発は6時だけどそれを待たずに出発するようだ。満員になったバスは出発し次のバスがすぐにやってくる。僕は9台目に来たバスに乗った。バスは北沢峠を目指し林道を走る。戸台大橋を渡り登りに差し掛かる。途中でシカが現れた。運転手の人もシカが見えるようにバスを停めた。周りからは「かわいい~」とか歓声が上がる。しかしシカごときで感動しない僕はただボーっとしていた。そして7時前、北沢峠に到着。いよいよ甲斐駒登山が始まった。
嫁が出産のため実家に帰った。解き放たれた僕はさっそくこの週末甲斐駒ケ岳に行ってきた。しかしこの甲斐駒登山、計画段階で不安な点があった。下山の最終バスは16時。これに乗り遅れると下界まで戻れない。林道を延々と歩けばいつかは下りれるだろうけどバスで50分かかる道のり。夕闇せまる時間帯に一人で下る林道・・・これはヤバい、クマに襲われて死んでしまう。もしくはお化けにさらわれてしまう。う~む、どちらにしろよくないわ。というわけで最終バスに間に合わなかったら長衛荘に泊まらねばならん。金無いのに~(泣)
ちなみに地図上のコースタイムは7時間20分。8時のバスに乗ると登山口の北沢峠には9時に着く。そこから7時間半後というと・・・だめじゃねーか、こりゃ。ならば6時の始発に乗るしかない。しかし6時に仙流荘からバスに乗ろうと思えば金曜の19時には家を出なければ。駒ヶ岳のSAで5時間くらい寝て翌朝4時くらいに出発すりゃ間に合うだろ・・・と大まかに計画して予定通り金曜日は19時に家を出発。中国豊中から高速に乗り駒ヶ岳SAを目指す。しかし京都を過ぎたあたりで「一宮JC付近 事故で渋滞6キロ」の情報を確認。まぁまだ京都だし一宮に着くころには事故の処理も終わるだろと判断し新名神の分岐をスルーして多賀のSAで晩飯。するとさっきの事故の渋滞は8キロに延びていた。しかも単純な事故ではなく車が何台かからむ玉突き事故らしい。なんだかいや~な予感がしたもののいまさら新名神方面に戻るわけにも行かず、かといって北陸道に逃げるというのもありえない。仕方がないので「事故の処理、終わっていてくれ~」と祈りながら名神をさらに進む。しかし岐阜に入ったところで渋滞はとうとう10キロの大台に乗ってしまっていた。「うお~なんたるこっちゃー!!!」
程なくして羽島ICの手前で渋滞のケツに突入。時は21時30分。あと1時間半で駒ヶ岳SAまで行かねばならんというのに・・・。結局この渋滞を抜けるのに1時間かかった。この間にすすんだ距離は約6キロ。もう最悪である。遅れを取り戻すべく名神・中央道とぶっ飛ばす。すると今度は雨が降ってきた。「ちきしょー!どいつもこいつもオレの足を引っ張りやがって!!!!!」
イライラパワーが大爆発。普通ならばスリップを恐れてスピードを落とすところを「おらおらどけんかーい!!!」とすかすかの中央道をスリリングに走りぬけた。駒ヶ岳のSAには23:45分に到着。でもってコンビニで食料を買いだしをしてトイレ行って歯を磨くと24時を回っていた。これはもう明日の朝は寝不足必至だ。少しでも明日の朝にスムーズに出発できるように荷物をまとめ服を着替える。血行が悪くなりそうであまりやりたくなかったけどCWX(ロングの方は只今メーカーにて修繕中のため今回は2番手の7分丈のもの)を履いて寝ることにした。時刻は24時半過ぎ。起きれるのかオレ?非常に不安だ。  
続く
午前3時過ぎ。周りがざわざわうるさい。みんな早起きだ。その中でひと際うるさいおっさんがいた。仲間の女の人に「もうちょっと小さい声で話さないと」と窘められても「山じゃこの時間から行動するのは常識なんだ」と偉そうな事を言っている。たしかにこの時間から行動するの珍しい事じゃない。しかしその際大声で話をするのはマナー違反だ。大体このおっさん前の日から偉そうにうんちく垂れてるんだけどいまいちピントがずれてんだよね。本かなんかで読んだのをそのまま受け売りしてるっていうか。とにかくこの時間から動き出してどこまで行くP1030214.JPGのか知らないけどいずれどこかで良識ある岳人にピシャリとやられるだろう。
5時。周りも続々と準備を始めているころやっとこさテントからはい出る。後ろを振り返ると富士山が見える。手前に見えるのは北岳か??飯を食いテントを撤収し準備完了したのが7時。相変わらずのちんたらぶりだ。それでもこの3日間で一番早い出発だ。まずは昨日ヘロヘロで登る気もしなかった蝶ヶ岳山頂で記念写真。そして徳沢目指して一気に進む。手始めに団体さんを追い抜きさらに先へと突き進む。しかし道を間違え藪へと迷い込んでしまった。戻るのもめんどくさいし少しの間我慢すれば正しい道へと復帰できそうな感じだったので藪こぎしながら進んでいると「びりっ!!」 なんとCWXが枝に引っかかり破れてしまった。「うぉ~えらいこっちゃ!!!」 こんなの買い直すほどのゆとりなんぞ無いぞ!!! 大いにテンションが下がり戦意喪失。正しい道まで戻ることにした。大体こんな人気のあるコースで藪こぎなんてあるわけないっつーの。藪に突入した時点で戻るべきであった。間違えたとこまで戻り再び正規のルートを進む。先ほど追い抜いた団体さんを再び追い抜く。「でへへへ~。道、間違えちゃいました」と格好悪さ全開で道を譲ってもらう。ガイドさん苦笑い。
タイムロスはあったものの長堀山を30分かからずに通過。その後も先行者をガンガン追い抜きながら突き進む。しかしその後の急坂(下り)でスピードダウン。結局徳沢には9時17分に到着。地図上のコースタイムと大して変わらんではないか。
徳沢まで来ると「とうとう終わったなぁ~」という感じがする。ただし登山者でごった返すにぎやかな徳沢なのでしみじみとした感情はわいてこない。逆に「終わった~」という開放感に包まれる。とりあえず自分にお疲れさんということで僕だけ生ビールで祝杯。K藤は沢渡からの運転があるのでNGだ。いや~これはうまい!!体に染み入るねP1030239.JPG。初日の合戦尾根のスイカ、最終日の徳沢の生ビール。最高だった。ツールドフランス最終日のパレード走行のように晴れ晴れした気持ちで上高地を目指す。ここから先は槍・穂に向かう登山者、上高地からの観光客が続々とこちらに向かって歩いてくる。最初はすれ違う人すべてに「こんにちは~」を繰り返すがそのうち「登山者のみ」、その後「でかいザックの人だけ」みたいな感じになってくる。いつものことだ。もちろん相手からあいさつされた時にはこちらも返す。100回以上繰り返した「こんにちは~」のあいさつ合戦のなかで一人だけ「お帰り~」と返してくれた人がいた。グッときた。
風呂に入るべくアルペンホテルに向かう。卜伝の湯という線もあったけど一刻も早く風呂に入りたかったため今回もアルペンホテルへ。11時過ぎに到着。風呂は12時からなのでトワサンクで山賊弁当を買いホテル横のテラスで食べる。山から下りると脂っこいもんが食べたくて仕方がない。お腹も満たされお風呂でさっぱりしもうアルプスに思い残すことは何もない。スッキリとした気持ちで上高地からバスに乗り込んだ。 
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プロフィール
HN:
としぷー
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46
性別:
男性
誕生日:
1977/09/23
職業:
さらりーまん
趣味:
登山 自転車 旅 鉄道
自己紹介:
登山、ロードバイク、一人旅が趣味の37歳。メタボの泥沼からなかなか脱出できないがそれは自分の意志の弱さだとようやく気がついた。最近は「食べるな動け!!」をモットーに脱メタボを目指す。
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