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2008年12月23日
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1/2      深川ー瀬越ー深川ー旭川ー美瑛

北海道滞在最終日。この日も始発列車からの乗車。しかしこの日で旅も5日目。前月29日の夜行バス明けから始まり30日は岩泉線始発、31日は深夜一時過ぎからの夜行急行はまなす、年が明けて元旦は釧網線始発とそろそろ疲れもたまってきてこの日も朝寝坊。何とか間に合い5:47、増毛行きに乗車。当初3日のフェリーで帰る予定だった時はこの留萌線には13:23発に乗り「黄金岬で夕焼けを!」という予定だった。しかし1日帰るのを早めたためにこの夕焼けプランは変更を余儀なくされ早朝の訪問に変更。しかも時間的に黄金岬は8d37ad5e.jpeg厳しいため、ならば留萌の一つ先の駅瀬越で荒れ狂う日本海を見に行くことに。車内は僕を含め乗客は2名。いい感じだ。車内では脳味噌を全く使わず「ぼぉ~」と窓の外を眺めて過ごす。50分ほどで留萌到着。ここで約30分停車。線路向こうのホームには6:47発の深川雪を待つ人々が。僕の乗る増毛行きに乗ってくる人も若干あり。駅構内にはラッセル車も止まっている。この沿線は雪が多い。7:05増毛に向け発車。次の駅、瀬棚で降りる。降りるとそこにはたくさんのJRの人々が駅横の踏切を中心に懸命に除雪作業。その作業の中を通り目の前の海まで行ってみた。いや~これは期待通りの風景だ。そこには風吹a237cc24.jpegきまくり白波立ちまくりの荒れ狂う日本海が。朝目覚めたときは「う~む、しんどいな・・・」と思ったけどやっぱりここまで来てよかった。帰りの列車までは1時間足らず。しばらくは海を眺めて過ごす・・・と書くとのほほんとした感じになってしまうんだけど実際は風が強くて冬の留萌の気候の厳しさの一端を肌で感じる。そして今度は海とは反対側、駅の裏側に当たる丘の方へと登ってゆく。坂を登りきってみるとそこはドラッグストアやコンビニもある住宅地。海側しか見ずに帰ってしますと「瀬越というところはなんともの寂しいところよ・・・」と思ってしまうけど実際はそんなことはない。早朝の深川でもそうだったけどここ留萌の瀬棚でも除雪車がフル稼働して除雪作業にあたっていた。北海道を始め雪の多い地域ではこの除DSC_0692.JPG雪作業にかかる費用というものもずい
ぶんと行政の財政を圧迫するそうな。北海道で除雪作業を見るにつけそのことを意識する。再び駅の方へと下っていく。坂の途中で写真を撮るのによさげなポイントを見つける。自分が乗るfd19d8a3.jpeg8:06発の列車を撮ることにする。場所は駅のホームのすぐ上。走れば撮影後に列車がホームに入ってきてからでも間に合いそうな位置。カメラを構え、あーでもないこーでもないとやってるうちに列車がやってきた。撮影後急いで坂を下り列車に乗り込む。あったかい車内で座席に座るとなんかホッとしDSC_0811.JPGた。

 

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列車は上白滝を発車し上川を目指す。次の上川までの駅間は29キロ。時間にして1時間8分。この間一つの駅もないというすごい区間である。僕的にはこの間に廃駅なったに駅がいくつかあるに違いないとの予想はしていた。さらに時刻表を眺めていて、駅のないこの区間で下りの特急オホーツクとすれ違うことに気付いた。そのすれ違う場所が信号場なのかはたまた廃駅となった旧駅なのかちょっと楽しみにしていた。真っ暗な窓の外を眺めていると駅らしきものを通過。さらに走り続けると今度は駅らしきところに停車。しかも何と古い駅舎に明かりが灯っている。進行方向右側に座っていた僕はすぐさまホームに面した左側に移動し窓越しにマジマジと観察を始める。DSC_0602.JPGその駅(?)の名は上越。なぜ名前がわかったかといえばその名の書いた看板があったから。「駅」とは書いてあるものの時刻表には載っていないので廃駅となりその後信号場に格下げとなったものであろうと思われた。明かりがともっているのは保線の人の詰め所になっているためか??利用者が少ない区間とはいえこの豪雪地帯に列車を走らせる以上このような人たちを配置し除雪等の作業にあたらせてなければならないんだろうなぁと想像する。これは儲からんわ。  列車はここで下りのオホーツクとすれ違った。この間に2両編成のこの列車に何人の客が乗っているのか数えてみる。自分を含めて4名だった。そのうち2人は網走から一緒の親子だった。僕もいつか息子とこんな旅がしてみたいなぁと思った。さて列車は再び走り始め上川を目指す。途中で再び廃駅らしきものを通過。そして上川へと到着。久々に町に降りてきた感じ。なんだか旭川エリアに突入したような気分になる。ここでは37分停車。この旅では最後の長時間停車の駅である。この長い停車時間を利用し列車の写真を撮ったり駅舎の中をうろうろ歩きまわる。上川駅で下車するのはこれで3回目。最初に来たのは10年前の3月。ここからバスに乗り層雲峡に行った。2回目は4年前の夏。昨年大量遭難で話題となったトムラウシ山から下りてきた僕達(このときは大学の後輩と一緒)は翌朝1番のバスで旭岳を目指すためこの駅に泊まることを決意。最終列車でやってきた僕たちは駅舎の中にテントを張り一夜を明かした。ところで上白滝から上川までに見た廃駅らしきもの、家に帰って調べた結果最初に見たのは上越信号場より手前だったためおそらく旧奥白滝駅(現在は信号場)、2回目に見たのは通過時刻から考えておそらく旧天幕駅だったと思われる。いやー明るい時にもう一回来てみたいもんだ。
列車は旭川に向け走り始める。長かった石北線の旅もあと1時間余りで終わってしまう。よく考えると前日滝川を出発したわけだけど乗った距離から考えると非常に乗り換えが少ない。やろうと思えば滝川ー釧路ー網走ー旭川ー滝川と道東をくるっと一周するのに3回の乗り換えで済ますこともできる。特急を使えば話は別だけど鈍行だけを乗り継いでこれだけの距離を乗ることが出来るんだから北海道では数は少ないものの本州にはないような長距離鈍行列車がまだ残ってるんだなーと嬉しくなった。やっぱり本州みたいに会社が分断されてないから(JR西・東海・東)だなーっと思っていたら実は僕の近所にもこの程度の長距離列車は走っていた。新快速の敦賀ー播州赤穂間は距離にして270キロ余り。時間にして4時間ほど。でも魅力は感じないな~、都市と都市を結ぶ通勤路線には。そんなことを考えているうちに車内の客は増えていき旭川に到着。「終わっちゃったー」という寂しさがこみあげてくる。この日は翌日留萌線の始発に乗るため岩見沢行き普通列車に乗り換え深川まで向かった。
遠軽から旭川を目指す。ここからは廃駅になった駅がゴロゴロ連続する沿線のハイライト(?)区間。上白滝から先、奥白滝、上越、中越、天幕と上川に至るまで実に4つの駅が葬り去られているのである。できれば昼間の明るい時間帯に来たかった・・・と知ったような口をたたいているが実はこの列車に乗っているときは何駅がどこにあったかといういうのを知らなかった。2001年5月(だったかな?)の時刻表で奥白滝、中越、天幕駅が廃駅になるというお知らせが書いてあって(それ以外にもいくつか廃駅になった駅があったような気がする)その記憶はあったのだけどそれが石北線のどこにあるかという事は特に調べるようなことはなかった。それがまたなんで今回急に気になり始めたかというと今回の旅に持って行った本、横見浩彦さんの「乗った降りたJR四六00駅」でもこの石北線の駅を訪れた時のことが書いてあったからだ。読みながら非常に興味をひかれたもののそれでも現在の時刻表には載っていないこれらの駅については家に帰りネットで調べてからやっとこさ今までのばらばらだった知識が線につながった。いやー今のこの状態であの時列車に乗っていたらもっと実のある旅となっていただろう。まぁ夜だったんでどっちにしろ周りの景色は見えなかったのだが・・・。列車は遠軽を出発。早速コープで買ったカレーを食べる。普通にうまい。そしてこれまたコープで買った数の子をつまみにサッポロのビールで乾杯する。その時は全く気付かなかったけど実は遠軽ー瀬戸瀬間には新栄野という駅が存在してた。2006年3月までは。この新栄野駅については家に戻ってから初めて知ったため完全にノーマークで数の子ぽりぽりビールぐびぐびやってる間に廃駅を一駅スルーしていたわけである。とりあえず下白滝に着いたあたりから窓の外の暗闇を注意深く凝視し始めた。ただこの廃駅群が始まるのは上白滝を越えて上川に至るまでなのでこの辺から凝視を始めても当然ながらこれらの駅は全然出てこない。しかも廃駅になるくらいだから上下線の交換施設もない板きれ一枚の短いホームの駅に違いないとの先入観から「うーむ、真っ暗でさっぱり見えん。だいたいホームが右手にあるのか左手にあるのかわからん状態ではなぁ・・・一生懸命外を見てても見てる反対側にホームがあれば知らん間に通り過ぎちゃってるかも」と思うと若干空しくもなってきた。そこで「あんまり気張らず見えればラッキー的な気持ちで気楽に行こう!」と作戦を変更。これまでのように本を読んだりデジカメで撮った写真のチェックをしたりとまったり過ごし始めた。そうしているうちに横見さんの本にも出てきた下白滝から始まる4つの白滝駅を通過。駅の周りの様子は暗闇に包まれているため見えないけど人里はずれた寂しい雰囲気は伝わってきた。そして列車はついに件の上白滝ー上川間に突入した。
写真撮影のため駅近くの歩道橋に向け必死に走る。すると網走からの特急オホーツクが遠軽駅に入線してきた。「どぁぁぁ~!!きやがったなー!!」  とりあえず停車時間は3分。それまでに歩道橋に駆け上がるんだ。太陽が傾き始める中、はぁはぁぜぇぜぇ言いながら件の歩道橋に駆け上がる。汗をふきだしながらカメラを構えるすると「ひょえ~!!すでに動き出しとるやんけー!!」 僕がファインダーをのぞいた時にはオホーツクは僕のいる歩道橋に向かって走りだしていた。「ちっきしょー!!」と思いながらシャッターを切る。DSC_0595.JPG構図なんか考えてる暇はない。とにかくシャlッターを切る。勝負がつくまで10秒ほどか。オホーツクは僕の真下を通りぬけ札幌目指して走り去って行った。うぬぬ~、無念・・・。でもしょうがない。とりあえず勝負はついてしまったので僕の乗る旭川行きが出発するまでの50分ほどの時間を過ごす。今日は元旦1月1日。僕のいる歩道橋を渡ったところに神社があり初詣の参拝客が群がっていたので僕も行くことにした。その神社の名は「遠軽神社」。まぁそのままだ。展望岩の麓に抱かれたこの神社で今年一年無事に過ごせるようにと参拝を済ませおみくじを引く。「吉」が出た。う~ん、普通だ。普通すぎてつまらん。無事初詣も済ませ今度は食料の調達に繰り出す。ここ10年ほど北海道内ではどんなに小さい村にでもコンビニが一件くらいはあり「なんか本州化してきてるなぁ」と勝手に嘆いていたのだがここ遠軽ではそのコンビニが見当たらない。まことに勝手で嫌になるんだがほしい時にないと「不便だなぁ~」と思ってしまった。とりあえず駅前から大きな通り(国道?)に出てみようと駅前を歩く。すぐ近くに塾があり中では授業が行われていた。「いやーお正月なのに大変だなぁ~。おじさんは気ままな一人旅をさせてもらってるよ、すまんね。」と勝手に心の中で謝りながら大きな通りに出るとコープを発見。しかもしっかり営業してる。助かった。ここでカレーと普通の弁当をGET。あと正月なので500mlのビールとあてに数の子もGETした。さらにうまいことにここでは薬局まで入っていた。去年、帰りの船で激しく船酔いしてしまい一日寝たきり状態という痛い体験をしていたため今回は乗り物酔いの薬を購入していくつもりだった。ところが年末の仕事がアホみたいに忙しくついつい買うのを忘れたまま旅に出てしまった。それに加え旅先では薬局がやっている日中はローカル色あふれるエリアを列車で旅しているため薬を買おうにも変えない状況が続いていたのだ。こいつはいいやと薬局に向かい酔い止めの薬もGET。これで一安心だ。食料と酔い止め、買うべきものを買った安心感を胸に再び遠軽駅へと向かった。

DSC_0469.JPGついに常紋越えに挑む。昼間にここを通るのは2回目。ただし1回目は全然意識せずに通り過ぎてしまった。ところで正直な話僕はこの石北線については非常に疎い。地理的な位置関係や駅名なんかでもいったいどの辺なのやらよくわからんといった状態。わかるといえば旭川近郊、上川、遠軽、北見、網走くらい。情報としては常紋峠とか廃駅になった駅名とか知識としては頭にあるけど位置関係というのがイマイチわかってなかった。で、この時は常紋峠の場所だけは認識していた。(廃駅になった駅の位置関係は家に帰ってから調べてやっとこさこれまでの知識が線で繋がった) これまでの常紋峠のイメージとしては「薄気味悪い・・・」。我ら鉄ちゃんが神と崇める故宮脇俊三氏の本で常紋トンネルのことを知ったのが19のころ。タコ部屋労働の末働けなくなった人をトンネルの壁に人柱として埋めたりしたといったようなことを読んだ。このときのインパクトはかなり強くそれ以降常紋トンネルという言葉を見聞きするたびに「お、お、お、恐ろしすぎる・・・」とビビっていた。実際僕の常紋峠の記憶といえば札幌からの夜行で明け方、霧が立ち込める薄気味悪い山林の記憶しかない。そこが間違いなく常紋峠であるとの確認はしなかったけどのろのろ走る列車の車窓からの景色や雰囲気から言って「ここが常紋だ。間違いねぇ」と不思議に確信できたものだ。実際今回じっくり観察してその確信が間違いないものだという事がよくわかった。しかしこの旅に出る前にここ常紋が鉄道写真のメッカだったとしてホントに意外な感じがした。そんな感じで大幅に遅れて出発した遠軽行き普通列車。一歩一歩足元を確かめるかのようにエンジンを轟かせながらゆっくり峠を登ってゆく。スノーシェルターが見えてくると常紋トンネルに突入する。今回は昼間でもあるしこのトンネルについても色々調べていたので特に気味の悪さは感じなかった。そして峠のピークを越えるとこれまでの峠越えの路線と同様に吸い込まれそうな勢いで下り坂をかけ下りていった。そして定刻より15分ほど遅れて遠軽に到着。ここでは駅近くにある歩道橋から駅側を一望する写真を予定だった。(鉄道写真の本に載ってた場所。結構定番の場所みたい) 本来ならば遠軽着が14:53着。15:10に白滝からの普通列車が到着しさらに15:14に網走からのオホーツクが到着。15:17に旭川に向けスイッチバックして出発していく。このスイッチバックの駅で各方面からやってきた列車が3本、仲良く並んで停車するのである。こいつは是非とも撮影したい!!しかし状況はかなり厳しいものに。僕が乗ってきた列車がこれだけ遅れて運行してるのだからこれらの到着列車も遅れて到着するものだと思っていたら何とこいつらが定刻通りやってきたのである。まずは白滝からの普通列車が定刻通りにやってきた。この時点で「これはヤバい。つーかこんなでかい荷物担いで走ってたら特急の到着に間に合わん。」と焦り始める。ここで一つの案がひらめいた。この白滝からやってきた列車が僕がこの後乗り継ぐ16:12発の旭川行き普通列車となるのではないかと。であればこの列車にこのでかいザックをデポすれば身軽に動けるではないかと。そして運転席から出てきた運転士氏に「この列車旭川行きになるんですか??」と尋ねたところ予想外の答えが!「旭川行きは向かいの列車です」 一瞬「へ!?」と耳を疑った。僕が乗っていた列車がこのまま今度は旭川行きになるのだという。「まじすか~!?」   だとするとこいつはおもしろい。遠軽で1時間以上停車するものの僕が乗ってきた列車は実質網走発旭川行きというわけだ。僕が昨日乗った滝川発釧路行きがダントツの日本最長の普通列車かと思いきやこの網走発の遠軽行き(実質は旭川行き)だってなかなかいい勝負してるじゃないか。昨日の列車は運行距離308.4キロを8時間2分かけて走る。たいしてこの網走発の列車は237.7キロを7時間55分かけて走る。まぁ遠軽の他、上川でも37分の長時間停車を含むわけだけど・・・・。それにしたって一つの列車でこれだけの長時間の旅が出来るなんてワクワクする。ちなみに北海道では他にも宗谷本線稚内ー旭川間全259.4キロを約6時間かけて走破する列車もある。そんな感じでなんだかテンションが上がった僕はここまで乗ってきた列車の座席にザックをデポし改札を抜け件の歩道橋に向け走り始めた。

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男性
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1977/09/23
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さらりーまん
趣味:
登山 自転車 旅 鉄道
自己紹介:
登山、ロードバイク、一人旅が趣味の37歳。メタボの泥沼からなかなか脱出できないがそれは自分の意志の弱さだとようやく気がついた。最近は「食べるな動け!!」をモットーに脱メタボを目指す。
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