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1/2 深川ー瀬越ー深川ー旭川ー美瑛
北海道滞在最終日。この日も始発列車からの乗車。しかしこの日で旅も5日目。前月29日の夜行バス明けから始まり30日は岩泉線始発、31日は深夜一時過ぎからの夜行急行はまなす、年が明けて元旦は釧網線始発とそろそろ疲れもたまってきてこの日も朝寝坊。何とか間に合い5:47、増毛行きに乗車。当初3日のフェリーで帰る予定だった時はこの留萌線には13:23発に乗り「黄金岬で夕焼けを!」という予定だった。しかし1日帰るのを早めたためにこの夕焼けプランは変更を余儀なくされ早朝の訪問に変更。しかも時間的に黄金岬は厳しいため、ならば留萌の一つ先の駅瀬越で荒れ狂う日本海を見に行くことに。車内は僕を含め乗客は2名。いい感じだ。車内では脳味噌を全く使わず「ぼぉ~」と窓の外を眺めて過ごす。50分ほどで留萌到着。ここで約30分停車。線路向こうのホームには6:47発の深川雪を待つ人々が。僕の乗る増毛行きに乗ってくる人も若干あり。駅構内にはラッセル車も止まっている。この沿線は雪が多い。7:05増毛に向け発車。次の駅、瀬棚で降りる。降りるとそこにはたくさんのJRの人々が駅横の踏切を中心に懸命に除雪作業。その作業の中を通り目の前の海まで行ってみた。いや~これは期待通りの風景だ。そこには風吹きまくり白波立ちまくりの荒れ狂う日本海が。朝目覚めたときは「う~む、しんどいな・・・」と思ったけどやっぱりここまで来てよかった。帰りの列車までは1時間足らず。しばらくは海を眺めて過ごす・・・と書くとのほほんとした感じになってしまうんだけど実際は風が強くて冬の留萌の気候の厳しさの一端を肌で感じる。そして今度は海とは反対側、駅の裏側に当たる丘の方へと登ってゆく。坂を登りきってみるとそこはドラッグストアやコンビニもある住宅地。海側しか見ずに帰ってしますと「瀬越というところはなんともの寂しいところよ・・・」と思ってしまうけど実際はそんなことはない。早朝の深川でもそうだったけどここ留萌の瀬棚でも除雪車がフル稼働して除雪作業にあたっていた。北海道を始め雪の多い地域ではこの除雪作業にかかる費用というものもずい
ぶんと行政の財政を圧迫するそうな。北海道で除雪作業を見るにつけそのことを意識する。再び駅の方へと下っていく。坂の途中で写真を撮るのによさげなポイントを見つける。自分が乗る8:06発の列車を撮ることにする。場所は駅のホームのすぐ上。走れば撮影後に列車がホームに入ってきてからでも間に合いそうな位置。カメラを構え、あーでもないこーでもないとやってるうちに列車がやってきた。撮影後急いで坂を下り列車に乗り込む。あったかい車内で座席に座るとなんかホッとした。
列車は旭川に向け走り始める。長かった石北線の旅もあと1時間余りで終わってしまう。よく考えると前日滝川を出発したわけだけど乗った距離から考えると非常に乗り換えが少ない。やろうと思えば滝川ー釧路ー網走ー旭川ー滝川と道東をくるっと一周するのに3回の乗り換えで済ますこともできる。特急を使えば話は別だけど鈍行だけを乗り継いでこれだけの距離を乗ることが出来るんだから北海道では数は少ないものの本州にはないような長距離鈍行列車がまだ残ってるんだなーと嬉しくなった。やっぱり本州みたいに会社が分断されてないから(JR西・東海・東)だなーっと思っていたら実は僕の近所にもこの程度の長距離列車は走っていた。新快速の敦賀ー播州赤穂間は距離にして270キロ余り。時間にして4時間ほど。でも魅力は感じないな~、都市と都市を結ぶ通勤路線には。そんなことを考えているうちに車内の客は増えていき旭川に到着。「終わっちゃったー」という寂しさがこみあげてくる。この日は翌日留萌線の始発に乗るため岩見沢行き普通列車に乗り換え深川まで向かった。
ついに常紋越えに挑む。昼間にここを通るのは2回目。ただし1回目は全然意識せずに通り過ぎてしまった。ところで正直な話僕はこの石北線については非常に疎い。地理的な位置関係や駅名なんかでもいったいどの辺なのやらよくわからんといった状態。わかるといえば旭川近郊、上川、遠軽、北見、網走くらい。情報としては常紋峠とか廃駅になった駅名とか知識としては頭にあるけど位置関係というのがイマイチわかってなかった。で、この時は常紋峠の場所だけは認識していた。(廃駅になった駅の位置関係は家に帰ってから調べてやっとこさこれまでの知識が線で繋がった) これまでの常紋峠のイメージとしては「薄気味悪い・・・」。我ら鉄ちゃんが神と崇める故宮脇俊三氏の本で常紋トンネルのことを知ったのが19のころ。タコ部屋労働の末働けなくなった人をトンネルの壁に人柱として埋めたりしたといったようなことを読んだ。このときのインパクトはかなり強くそれ以降常紋トンネルという言葉を見聞きするたびに「お、お、お、恐ろしすぎる・・・」とビビっていた。実際僕の常紋峠の記憶といえば札幌からの夜行で明け方、霧が立ち込める薄気味悪い山林の記憶しかない。そこが間違いなく常紋峠であるとの確認はしなかったけどのろのろ走る列車の車窓からの景色や雰囲気から言って「ここが常紋だ。間違いねぇ」と不思議に確信できたものだ。実際今回じっくり観察してその確信が間違いないものだという事がよくわかった。しかしこの旅に出る前にここ常紋が鉄道写真のメッカだったとしてホントに意外な感じがした。そんな感じで大幅に遅れて出発した遠軽行き普通列車。一歩一歩足元を確かめるかのようにエンジンを轟かせながらゆっくり峠を登ってゆく。スノーシェルターが見えてくると常紋トンネルに突入する。今回は昼間でもあるしこのトンネルについても色々調べていたので特に気味の悪さは感じなかった。そして峠のピークを越えるとこれまでの峠越えの路線と同様に吸い込まれそうな勢いで下り坂をかけ下りていった。そして定刻より15分ほど遅れて遠軽に到着。ここでは駅近くにある歩道橋から駅側を一望する写真を予定だった。(鉄道写真の本に載ってた場所。結構定番の場所みたい) 本来ならば遠軽着が14:53着。15:10に白滝からの普通列車が到着しさらに15:14に網走からのオホーツクが到着。15:17に旭川に向けスイッチバックして出発していく。このスイッチバックの駅で各方面からやってきた列車が3本、仲良く並んで停車するのである。こいつは是非とも撮影したい!!しかし状況はかなり厳しいものに。僕が乗ってきた列車がこれだけ遅れて運行してるのだからこれらの到着列車も遅れて到着するものだと思っていたら何とこいつらが定刻通りやってきたのである。まずは白滝からの普通列車が定刻通りにやってきた。この時点で「これはヤバい。つーかこんなでかい荷物担いで走ってたら特急の到着に間に合わん。」と焦り始める。ここで一つの案がひらめいた。この白滝からやってきた列車が僕がこの後乗り継ぐ16:12発の旭川行き普通列車となるのではないかと。であればこの列車にこのでかいザックをデポすれば身軽に動けるではないかと。そして運転席から出てきた運転士氏に「この列車旭川行きになるんですか??」と尋ねたところ予想外の答えが!「旭川行きは向かいの列車です」 一瞬「へ!?」と耳を疑った。僕が乗っていた列車がこのまま今度は旭川行きになるのだという。「まじすか~!?」 だとするとこいつはおもしろい。遠軽で1時間以上停車するものの僕が乗ってきた列車は実質網走発旭川行きというわけだ。僕が昨日乗った滝川発釧路行きがダントツの日本最長の普通列車かと思いきやこの網走発の遠軽行き(実質は旭川行き)だってなかなかいい勝負してるじゃないか。昨日の列車は運行距離308.4キロを8時間2分かけて走る。たいしてこの網走発の列車は237.7キロを7時間55分かけて走る。まぁ遠軽の他、上川でも37分の長時間停車を含むわけだけど・・・・。それにしたって一つの列車でこれだけの長時間の旅が出来るなんてワクワクする。ちなみに北海道では他にも宗谷本線稚内ー旭川間全259.4キロを約6時間かけて走破する列車もある。そんな感じでなんだかテンションが上がった僕はここまで乗ってきた列車の座席にザックをデポし改札を抜け件の歩道橋に向け走り始めた。
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